Radiant Smile

Happy Thursday! 羽田から笑顔はどこまで連鎖するのか。
寺ピー 2025.06.12
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ホテルのシャトルバスから羽田空港へ向かってる時のことです。信号で止まっていたこちらのバスの運転手へ向けて、曲がってきたリムジンバスの運転手が全力で手を振ってきました。はち切れんばかりの笑顔。60歳くらいの方でしょうか、子供のように勢い良く手をふっていたのがとても印象的でした。とても仲の良い二人がものすごく久しぶりに会ったような雰囲気。これは想像ですが彼らは過去に同じ運航会社で働いていたのではないかなと感じました。おー久しぶりー!!元気!?みたいな。バスのすれ違いざまに運転手同士が手を軽くあげて挨拶する光景は何度も見たことがありますが、ここまでのはしゃぎっぷりは初めてです。こちらまで嬉しくなるほど。仕事のことを考えながら少し険しい顔をしていたかもしれない僕ですが、一気に笑顔がこちらに移ってきました。すごいことだと思いませんか、笑顔を人に移すって。超能力を使っているわけでもありません。当事者同士の行動が周囲に広がる。なんというエネルギー。

飛行機の世界はどうなのか。地上で飛行機がすれ違う時にパイロット同士で手を振ることはあるのか。答えは「あります」です。が、お互いの顔が見えるというわけではありません。飛行機の長い羽が当たらないように十分に距離を置いているので、コクピットの中にいる人間の顔が認識できる距離まで飛行機同士が近寄ることはありません。ただ、管制との会話を無線で常に聞いています。今あそこから出てきてこっちに向かうと言っていた飛行機、今日のあの便のあの声はあいつだな、という形で同じ会社の同僚ならわかってしまうのです。ですので近くですれ違う時に手を振って挨拶をすることはあります。やはり気心知れた仲間だとわかれば、人は手を強めに振るものです。ということで、より一層バスの運転手の気持ちが理解できたというわけです。

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