For the One at Haneda
【 Substack 掲載(2026年6月13日)】
きのう僕はお昼ごろ、東北や北海道地方を、夕方は関東地方を通って九州方面へ向けて飛んでいました。
東北地方は午前中、札幌あたりもお昼すぎからピカピカと雷が光っていましたが、関東地方も今日は悪くなるなと、われわれは朝から警戒をしていました。いつもより多めの燃料を積んだりと、いろんな事態に備えていました。
ほんとうに気の毒に思うのですが、特に、午後から羽田近辺は雷雨に襲われて、たくさんの遅延や欠航便がでました。
乗る予定の飛行機がなかなか到着しなくてイライラしますよね。機内に入って座ってるのになかなか出発しなくてイライラしますよね。よくわかります。地上スタッフに当たったり、まったく関係のない保安検査場の係員にも苛立ったり。大事な予定や朝からの計画が台無しに。よくわかります。
そういう時はいまから言うことを思い出してください。

多くの方は、飛行機が雷に当たったら危ないと思います。だからこんな時は雷が去るまで飛ばない方がいいと。もちろんそれもあるのですが、大半の人が考えもしないであろうことがあります。
地上では外で作業されている方がたくさんいるのです。たくさんです。あなたの荷物を飛行機に誰かが積んでいるのです。飛行機を外で誰かが誘導しているのです。燃料を入れてくれる人も外にいます。外から飛行機に異常がないか毎回歩いて確認してくれている人もいます。一機の飛行機を飛ばすのに、きっとみなさんが想像する以上の数の人が関わっています。
その人たちが雷に打たれて倒れたり、亡くなったりする可能性があります。実際にそのようなことが過去に何度もあったらから、多くの地上で働いている方の命を守るために、雷がある距離まで空港に近づいてきたら作業を中断するルールができました。
みんなでその方々を守っているのです。あなたを目的地に運ぶのを手伝ってくれている方々をです。
制服を着ている僕たちしか目に入らないかもしれませんが、外では暑い日も寒いも、雨の日も風の日も、汗でびっしょりになって作業をしてくれている方がたくさんいるのです。すべてあなたのためです。この方たちを守らないといけません。
1時間以上遅れた人もいます。30分くらいで済んだ人もいます。せっかく予約してたのに欠航になって飛行機での移動をあきらめた人もいます。お気の毒です。ほんとうに。
でも、ちょっとだけ角度を変えて見てみてください。自分が外で作業をしている側の人だったら、と。すると、みんなで自分の身を気にしてくれているんだ、と思い始めますよね。きっとそうですよね。
その方たちがみんなあなたに感謝を示していると思ったら、どうですか。イライラは少しおさまりますか。
自然の力には勝てません。絶対に。あなたの苛立ちや怒りはその自然に向けられたものですか?勝てないものに対してですか?そうだとしたら、それは意味がないことだと思いませんか。
そのエネルギーを、感謝の気持ちを伝える力に変えることができたら素敵ですね。
ひとこと「お疲れさまでした」って言う小さなエネルギーに。
きのう長いあいだ待たされたあなたと、
諦めざるをえなかったあなたと、
外で働いていた多くの方々へ。
お疲れさまでした。
今日はきのうより良い日であることを願っています。
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