裏Bird
目次
Behind the Book:
絶対に歌詞は引用しない理由Behind the Cockpit:
パイロットの距離感Behind the Story:
タイトルに The をつけるかつけないかで大違いBehind My Days:
カフェで目が合った人と笑った“悲しい?”理由Behind the Newsroom:
強盗に使えるフレーズと、カッコイイ食べ過ぎ飲み過ぎ

At my go-to cafe
1. Behind the Book(Part.3)
前回、校正という作業が、本づくりで一番大変だったというお話をしましたが、もう一つ、手間と時間がかかる作業がありました。ブランド名の使用許可を取ることです。とにかく返事をもらわないことには何も始まりません。
初期の頃から僕のnoteを読んでくださっている方ならご存じだと思いますが、エッセイには海外ブランドを中心に固有名詞がたくさん出てきます。読者が情景を思い浮かべやすく、日常の延長として読めるように、という理由です。
編集者に指摘されて初めて気づいたんですが、こんなにも僕は固有名詞を使っていたんですね。自分でも驚きました。noteでは自由に書けていたブランド名や写真も、本になるとなれば正式に許可が必要です。作品によってはブランドのイメージに関わる内容もありますし、理解はできます。これが「本を出す」ということなんだと実感しました。
返事がすぐ来るブランドもあれば、まったく来ないところもある。そもそも問い合わせ先が不明なブランドもありました。許可が出ないブランドには困りました。タイトルにブランド名を使ったエッセイもあったのですが、当然中身もその名前だらけ。伏せ字にすると作品のテイストが変わってしまいます。泣く泣く、その作品は本には収録しないことにしました。「なんでダメなの?」「え、これはいいの?」とか。聞いてみないと本当にわからないものです。
コーラの話ではP社とC社という表記にしました。サングラスやドーナツの話になると、ブランド名がバンバン登場するのがわかると思います。“微笑む緑の人魚のロゴで有名なカフェチェーン”は、きっとどこのブランドかわかるでしょう。裏には、そんなやり取りがあったわけです。
編集者に聞いたのですが、歌詞の引用はとてもお金がかかるそうです。特にビートルズの歌詞となると、相当高額になるとか。
つづく
2. Behind the Cockpit
飛んでいる時は、パイロットは常に管制と無線でやり取りをしています。自分が会話をしていない時も、他の飛行機がどういうやり取りをしているのか、耳を澄まして聞いています。他の飛行機の位置や高度を聞いて、自分の周りにどれだけの飛行機がいて、それぞれどんな動きをしているのか常に把握しようとしています。
ある朝、西日本上空を飛んでいる時に、他社にいる外国人の友人の声が聞こえてきました。「お、あいつ今日飛んでるな」どうやら KIX(関空)へ進入するところのよう。彼は管制と進入経路の確認をしていました。だいたい決まっているのですが、わざわざ二度確認するというのは珍しいことです。早朝のフライトだったので寝ぼけてるのかな?なんて思いながら、ニヤリと僕はしていました。
僕は別の空港に着陸後、次のフライトまで時間があったので、スマホを出して彼にメッセージを送りました。「(何ボケっとしてるの?)進入経路は○○だよ」と冗談で。すぐに返信がきました。「(眠いんだよ)わかってるよ」。