Halloween Candies
Halloweenと言えば、アメリカでは子供が近所の家を回ってお菓子を集めるTrick-or-treating(トリック・オア・トリート)がメインの行事なのですが、日本では若者を中心とした大人達が仮装をして集まるイベントになっていますね。文化の違いって面白いです。
International Preschoolのアフタースクールに通っている僕の娘たちは、毎年この日は仮装をして授業を受けに行き、校内でTrick-or-treatingを楽しんでいます(仮装の手伝いをする妻は毎年ヘトヘトです)。近所の家を回ったところで日本では「?」となりますものね。インターホン越しに見られるだけで、無視されるのがオチです。今年は雨が降っていたので、逆に校内で楽しめて良かったですが。
アメリカのある小学6年生の男の子が、「今年はcandy(お菓子)を1年くらい買わなくてもいいくらいたくさん集めてやる!」と意気込んでいました。どんなルートで近所を回るのが効率的なのか考え、地図に描いた計画を担任の先生に見せるほど楽しみにしていました。
日本語でcandyと言うと飴をイメージすると思いますが、英語ではチョコレートを中心に、グミやキャラメルなどの甘いお菓子全般を意味します。"Would you like some candies?"と言われても、飴を食べるかどうかを聞かれている訳ではないのです。
さてHalloweenが終わった後、どれだけお菓子を貰ったのかクラス中が報告を待っていたのですが、この男の子の姿は教室にありませんでした。実は当日、不運なことに彼は車にひかれ頭をケガし、入院していたのです。命に別条はありませんでしたが、せっかく楽しみにしていた計画が台無しに。このガッカリする気持ちは誰にでもわかるはずです。かわいそうに思ったクラスメイト達は、彼を励ます為にたくさんのお菓子を持ち寄ることにしました。そしてなんと集まったその数は、Printer Box(コピー用紙の箱)3箱分。ものすごい量です。とてもではありませんが、1年で食べきれる量ではありません。願いが叶ったのです。
これが病室に届けられ、この子はどうしたと思いますか?
なんと、彼は車椅子に乗って Children’s Wing(小児病棟)へ行き、入院している子供たちにcandyを配って回ったのだそうです。きっと自分よりも大変な病気の子供がたくさんいることに気づいたのでしょう。それまで自分のことしか考えていなかったこの男の子も、みんなに優しくしてもらって、他人に優しくすることを学んだようです。両親はこの様子を映した写真を担任の先生に送り、先生はこの話を教室で紹介したのだそうです。両親も先生も、この子のことを誇らしく思ったに違いありません。
彼のためにたくさんのお菓子を集めたクラスメイトも凄いですし、車椅子で小児病棟を回った彼も立派です。子供ってとっても思いやりがあり、正しいことをしようとする強い正義感を持っています。子供から学ぶことって多いですね。子供たちが先生のように見えることも。
Every morning is a beautiful morning.
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